超ラグランジアンの導出

スポンサーリンク

HOME超対称量子力学超ラグランジアン超ラグランジアンの導出

前ページ】           【次ページ


スポンサーリンク

本ページでは…

 本ページでは、\(\{q,p,\eta,\pi_{\eta}\}\)が変数である超ハミルトニアン\(H\)をルジャンドル変換

\begin{align*}L&=\dot qp+\dot\eta\pi_{\scriptsize \eta}-H\end{align*}

で\(\{q,\dot q,\eta,\dot\eta\}\)が変数である超ラグランジアン\(L\)に変換すると

\begin{align*}L=\frac{1}{2}m\dot q^2-\frac{1}{2m}(W'(q))^2+i\dot\eta\eta^\dagger+\frac{1}{m}W^{”}(q)\eta^\dagger\eta\end{align*}

となることを見る。

スポンサーリンク

前ページでは…

 前ページでは、グラスマン数を用いると正準量子化前の超ハミルトニアンは

\begin{align*}H&=\frac{1}{2m}p^2+\frac{1}{2m}(W'(q))^2+\frac{1}{2m}W^{”}(q)(\eta\eta^\dagger-\eta^\dagger\eta)\tag{1}\end{align*}

となり、グラスマン数の正準共役運動量は

\begin{align*}\pi_{\scriptsize\eta}=i\eta^\dagger\tag{2}\end{align*}

となることを見た。

スポンサーリンク

内容

 \(\{q,p,\eta,\pi_{\eta}\}\)が変数である超ハミルトニアン\(H\)をルジャンドル変換

\begin{align*}L&=\dot qp+\dot\eta\pi_{\scriptsize \eta}-H\tag{3}\end{align*}

で\(\{q,\dot q,\eta,\dot\eta\}\)が変数である超ラグランジアン\(L\)に変換すると

\begin{align*}L&=\dot qp+\dot\eta\pi_{\scriptsize \eta}-H\\&=m\dot q^2+i\dot\eta\eta^\dagger-\frac{1}{2}m\dot q^2-\frac{1}{2m}(W'(q))^2-\frac{1}{2m}W^{”}(q)(\eta\eta^\dagger-\eta^\dagger\eta)\\&=\frac{1}{2}m\dot q^2-\frac{1}{2m}(W'(q))^2+i\dot\eta\eta^\dagger+\frac{1}{m}W^{”}(q)\eta^\dagger\eta\tag{4}\end{align*}

となる。

※※※2行目への変換では

\begin{align*}p=m\dot q\tag{5}\end{align*}

と式(2)を用い、3行目への変換ではグラスマン数の性質

\begin{align*}\eta\eta^\dagger=-\eta^\dagger\eta\tag{6}\end{align*}

を用いた。この式(6)の性質は正準量子化前でのみ成り立ち、正準量子化後は次式

\begin{align*}\{\eta,\eta^\dagger\}=\hbar\tag{7}\end{align*}

となる。※※※

ルジャンドル変換の2項目において、\(\dot\eta\pi_{\scriptsize \eta}\)と\(\pi_{\scriptsize \eta}\dot\eta\)で結果が変わってしまうが、正しくは前者である。超ラグランジアンは正準共役運動量\(\pi_{\scriptsize \eta}\)に依存しないため、前者のルジャンドル変換では、

\begin{align*}\frac{\partial L}{\partial \pi_{\scriptsize\eta}}&=-\dot\eta-\frac{i}{m}W^{”}(q)\eta\\&=0\tag{8}\end{align*}

となり、超ハミルトニアンの正準方程式から得られる

\begin{align*}\frac{\partial H}{\partial \pi_{\scriptsize\eta}}&=\dot \eta\\\rightarrow-\frac{i}{m}W^{”}(q)\eta&=\dot\eta\tag{9}\end{align*}

の式を満たす。(ここで、グラスマン数の微分を実行する際に、グラスマン数微分演算子がグラスマン数を飛び越えると符号が逆になることに注意する。)

\begin{align*}\frac{\partial }{\partial \pi_{\scriptsize\eta}}\dot\eta\pi_{\scriptsize\eta}=-\dot\eta\frac{\partial }{\partial \pi_{\scriptsize\eta}}\pi_{\scriptsize\eta}\tag{10}\end{align*}

一方、後者のルジャンドル変換では、式(8)の右辺1項目の符号が逆になるため、式(9)を満たさなくなる。


前ページ】           【次ページ

HOME超対称量子力学超ラグランジアン超ラグランジアンの導出

タイトルとURLをコピーしました