等価原理

HOME一般相対性理論アインシュタイン方程式 > 等価原理

【前ページ】           【次ページ


スポンサーリンク

本ページでは…

 本ページでは、「重力は適切な局所慣性系を選ぶことで局所的に消去できる」という一般相対性理論の出発点となる基本原理の等価原理について説明する。

スポンサーリンク

内容

自由粒子について

 特殊相対性理論において、自由粒子とは外力を受けず、慣性系で等速直線運動する粒子のことである。一方、一般相対性理論において、自由粒子とは重力以外の力を受けていない粒子を指す。そのため、重力のない空間を等速直線運動する粒子だけでなく、重力場中を自由落下する粒子も自由粒子に含まれる。

 一見すると自由落下する粒子には重力が作用しているように思えるが、一般相対性理論ではこれも自由粒子として扱う。その理由は、自由落下する観測者から見ると重力の影響を局所的に取り除くことができ、自由落下する粒子は慣性系の自由粒子と区別できないためである。これは次に説明する等価原理によって理解することができる。

等価原理とは

 自由落下するエレベーターを考えたとき、エレベーターも、その中の観測者も、手を離した粒子も重力によって同じ加速度で落下するため、エレベーター内部では物体同士の相対運動は生じず、観測者はあたかも重力が存在しないかのような無重力状態を体験する。

 このとき、エレベーターに固定された座標系は自由落下系であるが、エレベーター内は無重力状態となるため、手を離した粒子の運動は特殊相対論における慣性系の自由運動と区別できない。すなわち、自由落下系は局所的には慣性系として扱うことができ、局所的な慣性系を局所慣性系という。

 この事実からアインシュタインは、「重力は適切な局所慣性系を選ぶことで局所的に消去できる」という重要な洞察に到達した。これが等価原理であり、一般相対性理論の出発点となる基本原理である。なお、ここで「局所的」という条件が付く理由については次に説明する。

潮汐力

 これまで見てきたように、一点における粒子の運動だけを考えるならば、自由落下系を選ぶことで重力の影響を消去できる。

 しかし、複数の粒子からなる有限の広がりを持つ系を考えると事情は異なる。実際の重力場では場所によって重力の大きさや向きがわずかに異なるため、自由落下する粒子同士の相対的な距離は時間とともに変化する。そして、この効果は局所慣性系を選んでも消去することができない。これが、等価原理で「局所的」という条件をつけていた理由である。

 このような重力の空間的な不均一性によって生じる粒子間の相対加速度を潮汐力といい、潮汐力は座標変換で消すことができない力であり、重力場の本質的な性質である。

スポンサーリンク

次ページから…

次ページでは、座標系の選び方によらず自由粒子の運動を記述する方程式の測地線方程式

\begin{align} \frac{d^2x^\mu}{d\tau^2} + \Gamma^\mu_{\rho\sigma} \frac{dx^\rho}{d\tau} \frac{dx^\sigma}{d\tau} = 0 \end{align}

を導き、クリストッフェル記号の定義

\begin{align} \Gamma^\mu_{\rho\sigma} ={} – \frac{\partial^2x^\mu} {\partial X^\beta\partial X^\alpha} \frac{\partial X^\beta}{\partial x^\rho} \frac{\partial X^\alpha}{\partial x^\sigma} \end{align}

または

\begin{align} \Gamma^\mu_{\rho\sigma} = \frac12 g^{\mu\alpha} \left( \frac{\partial g_{\sigma\alpha}}{\partial x^\rho} + \frac{\partial g_{\alpha\rho} }{\partial x^\sigma} – \frac{\partial g_{\rho\sigma}}{\partial x^\alpha}\right) \end{align}

を確認する。


【前ページ】           【次ページ

HOME一般相対性理論アインシュタイン方程式 > 等価原理


未分類
スポンサーリンク
Taido-kick